骨太の方針2007 税制については「基本哲学」のみ

「骨太の方針」とも呼ばれる「経済財政改革の基本方針」の2007年版が、経済財政諮問会議からの諮問を受け、6月19日に閣議決定されました。

 「骨太の方針」は、小泉内閣時代の2001年に初めてまとめられて以降、毎年6月に策定されるようになりました。これにより、それまで大蔵省(現、財務省)が主導権を握っていた予算編成の主導権が内閣府へと移り、同方針も財政政策や経済政策の柱としての役割を担うようになったのです。

 当然、歳入の主翼である「税制」についても、この方針のなかで掲げられ、また実現してきています。たとえば、平成18年度税制改正で行われた「国から地方への税源委譲」は、骨太の方針2005で触れられていた「三位一体改革」をその基としてますし、平成19年度税制改正で行われた「減価償却制度の抜本改革」も、ここ数年の骨太の方針で触れられていた「経済のグローバル化の中で、我が国経済の国際競争力を強化」するための施策の一つと考えられています。

 ただし、例年の方針を見直してみると、骨太の方針の中で具体的な税制について明確な示唆があることは稀で、多くの場合は基本的な考え方を示した上で、実質的な議論は与党税制改正大綱に譲るという形になっています。

 それは今回の骨太の方針2007でも同様で、秋以降に議論が開始されると思われる消費税の税率アップや法人税の税率ダウンなどには触れられていません。

 税制について、同方針では「税制改革の基本哲学」としてまとめられています。21世紀の我が国にふさわしい税制を構築するため、所得税、消費税、法人税など税制全般について、「納税者の立場に立つ」「経済社会の変化に対応する」「省庁の縦割りを超え、受益と負担の両面から総合的に検討する」という3つの視点で点検し、税体系の抜本的改革を実現することが掲げられ、かつ「実現すべき6つの柱」として、以下の6項目が上げられています。
(1).イノベーションとオープンな経済システムによる経済成長の加速
(2).多様なライフスタイルや経済活動の確保
(3).世代間・世代内の公平の確保
(4).税と社会保障の一体的設計による持続可能で安心できる仕組みの構築
(5).真の地方分権の確立
(6).納税者の信頼確保と公平・効率的な徴収体制の構築

 具体的に触れられている税制としては「金融所得課税」「寄附金税制」「投資関連税制」くらいでしょうか。また、国と地方の間の税目・税源配分-いわゆる「ふるさと納税」問題-については、「地方間の税源の偏在を是正する方策について検討し、その格差の縮小を目指す。」という形で触れられています。

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