第三者立会いで納税猶予パー 本人の積極的立証必要

第三者立会いで納税猶予パー 本人の積極的立証必要

国税を滞納すると財産などが差押えられますが、事業に著しい損失を受けるなどの理由があれば、納税猶予されます。この納税猶予制度について、納税者本人が説明責任を果たさなかったことから国税不服審判所で争われたことが分かりました。
経営悪化で国税を滞納、財産を差押えられた請求人A氏。納税猶予を申請しましたが、税務署は猶予該当事実がないことにより「不許可」としました。
 これに対してA氏は、税務署の徴収担当職員が猶予申請の適否確認のため家に訪れたものの、資料を見ずに帰り「説明の機会を与えなかった。納税猶予を受ける権利を侵害する」と審判所に訴えました。税務署側は、このA氏の訴えに対して、「A氏は自身で選んだ第三者の立ち会いを強く求め、調査官の第三者排除の求めに一切応じなかった。第三者の立会いがあると守秘義務が保持できないため、猶予申請の事実確認ができない」と反論。A氏は「立会人を置くかどうかは納税者が判断する事項。(税務署側が)第三者を排除することはできない」と主張しました。審判所はまず納税猶予制度について、「税務署長などが職権で行うものではなく、納税の猶予の要件についての立証責任は申請した納税者にある」と同制度を整理。
 調査官が第三者立会いを認めなかったのは「国家公務員法で課せられている守秘義務を考慮した結果。合理的なもの」と判断。また、調査期間の経常利益に損失が生じていないなどの理由から「事業につき著しい損失を受けた」とも認められず、改めて納税が猶予される理由もないとして、A氏の訴えを退けました(平成21 年2月19 日裁決)。

<提供提供:エヌピー通信社>

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